こんにちは!
広島から参議院として初当選し、選挙当時は同じ自民党の大ベテランと保守分裂の選挙戦を繰り広げた河井案里氏。
夫は法務大臣の河井克行氏と夫婦そろって政治家というエリートですね。
エリートではありますが、当選にあたって公職選挙法違反の疑いがあるのだとか……
そんな河井案里氏が気になったので調べてみました。
(※2019年10月31日、河井法相が辞任の意をしめしました)
2020年6月、ついに夫である河井克行氏とともに逮捕されました。
河井案里(あんり)の経歴や高校大学など学歴は?

生年月日 | 1973年9月23日(46歳) |
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出生地 | 宮崎県延岡市 |
出身高校・大学 | 宮崎大宮高校 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 |
趣味 | 料理(作るより食べる方) |
特技 | ゆーみんのモノマネ・演歌 |
前職 | 広島文化短期大学非常勤講師 広島県議会議員 |
所属派閥 | 二階派(自民党) |
配偶者 | 河井克行(衆議院議員・自民党無派閥) |
河井案里氏は宮崎県生まれの宮崎健育ちです。
高校は宮崎県立宮崎大宮高校で偏差値は64~70とかなり高い進学校ですね。
同じ高校出身の著名人では、社民党の副党首である福島瑞穂氏などがいらっしゃいます。
宮崎大宮高校卒業後は、慶応大学へ進学し、同大学大学総合政策学部を経て、慶應義塾大学大学院修士課程に進んでいます。
正にエリートのような学歴ですね。
そんな大学院で「政策と民営化・民間活力の導入」についての研究し、その後の政治家としての基盤を築いています。
ただ卒業後は政治の道にすぐに進んだわけではなく、青色発光ダイオード研究などをサポートした科学技術振興機構にて科学技術研究の産業化に従事しています。
政治家に転換した切っ掛けはやはり、夫である河井克行氏との結婚でしょうか。
2001年に河井克行氏と結婚し、2003年に広島県議会に立候補し、初当選しています。
広島県議会議員時代は、2003年から2019年まで。
2009年に知事に立候補して自動失職を挟んでいますが、2011年には再び県議に返り咲き、合計で4期13年を務めるなど、政治家としてのキャリアは十分ですね。
2019年の参議院選挙において、広島県から立候補し初当選しています。
この時の選挙は、同じ選挙区で同じ自民党の溝手顕正氏との保守分裂選挙が話題になりましたね。
【2019年参院選】河井案里と溝手顕正の「仁義なき戦い」
岸田派の最高顧問でもある溝手顕正が改選となった2019年7月の参議院選挙。
6期目を目指すキャリアの長さだけでなく、防災担当大臣などを歴任しているネームバリューなどから、溝手氏の公認は早々に決まっていました。
そんな溝手氏が戦う広島選挙区の定員は2。
毎回自民党と旧民主党系の候補が議席を分け合う状態が続き、さらに直近の2回は自民党の候補が、2位の候補にダブルスコアを超える大差で当選を決めていただけに、今回の溝手氏も安泰と見られていました。
そのダブルスコアに目を付けたのが、自民党本部。
これだけ票が取れるなら、2議席とも取れる
と2人目の候補擁立の話が立ち上がり、白羽の矢が立ったのが河井案里氏です。
夫である河井克行氏は総裁外交補佐を務め、菅官房長官や安倍総理に近いこともあり、党本部としてはまさに渡りに船と言うべき候補。
意気揚々と広島県連に2人目の候補打診を行います。
ですがこの打診に広島県連は猛反発。
今まで1人に注力する事で一枚岩としての強さを発揮していただけに、横やりが入れば分裂の恐れがあるので、広島県連としては到底考えられなかったでしょう。
更に言えば、過去に2人を選出した事がありましたが、その時は1人しか当選させることが出来ず、広島県連としては2人の候補は苦い思いでしかありませんでした。
ですがその猛反発もむなしく、結局党本部は河井案里氏を擁立しました。
それに怒った広島県連は、反発するように溝手氏だけしか支援しない事を表明するなど選挙前から自民党陣営はグダグダ。
報道各社からは、ポスト安倍を巡る岸田・菅の代理戦争とまで揶揄される事態になりました。
そんな報道の中、2人同時当選を目指す自民党は、安倍総理を始め、菅官房長官や当時の現役大臣なども両陣営の応援にかけつけました。
ですが、党本部と県連の歩調がのズレが支援者にまで波及する事は止められませんでした。
結果
1位通過を野党連合に奪われ、溝手氏は落選してしまう事態に。
無理に河井案里氏を擁立しなければ、溝手氏の再選は確実であったのに、党本部が擁立した候補により、長年自民党に貢献してきた議員が落選するという形に。
この結果は、自民党本部と広島県連の間だけでなく、広島県の自民党支援団体内部にもしこりを残した選挙となりました。
今までは一枚岩で溝手氏だけを応援していたら良かったのに、もう1人候補が出てきてしまえば、誰がどちらを応援するなどの線引きも難しくなってしまったのでしょう。
ただ個人的な感想を言わせてもらうと、広島県連が河井案里氏を「敵」とみなしていたのが最大の敗因ではないでしょうか。
そういう穿った見方をしていたために、自分たちの「味方」だと信じていた溝手氏の派閥のトップ岸田文雄氏が河井案里氏の応援演説にも顔を出した時に、落胆と共に勢いを失速させてしまいましたし。
もう少し2人で広島を盛り上げていきましょう
みたいな感じでいけば、少しは結果が違っていたかもしれません。
…まあ今となっては後の祭りですが。
そして同士討ちの末に当選した河井案里氏が、参議院選挙時の公職選挙法違反で取り沙汰されるという事態。
これで当選が取り消されたりすると、繰り上がりで溝手氏が当選する事になりそうですが、そうなってくると
「それなら最初から1人で良かったじゃないか!」
「法相まで辞任になってしまって…」
と県連からも、議員からも不満が出てくるのは確実でしょう。
自民党本部からしたら大誤算も良いところでしょう。
今回の事件で菅派は菅原元経産相に続き、河井克行氏が法相まで内閣を去る事になりました。
河井案里氏の当選でポスト安倍から遠のいたはずの岸田政調会長が、河井案里氏不祥事で再びポスト安倍への浮上が噂される…
小説か!
と言いたくなる展開ですね。
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