即位礼正殿の儀とは?
何らかの意味を見出すためには、まず相手を知る必要がありそうですね。
そもそも即位礼正殿の儀とは、天皇陛下のご即位を披露するための儀式、「即位の礼」と呼ばれる儀式の中の1つになります。
即位の礼とは「剣璽等承継の儀」、「即位後朝見の儀」、「即位礼正殿の儀」、「祝賀御列の儀」、「饗宴の儀」の5つの儀式から構成されています。
このうち「剣璽等承継の儀」、「即位後朝見の儀」の2つは既に令和元年の5月1日に執り行われています。
今年のゴールデンウィークを10連休にし、世の主婦たちを戦々恐々とさせた要因ですね。
残り3つの儀式が、10月22日の「即位礼正殿の儀」を皮切りに10月31日までに執り行われることとなります。
これら即位の礼において中心と言われるのが「即位礼正殿の儀」です。
国内外の代表が陛下の即位をお祝いするもので、宮中で行われます。
諸外国で言えば、戴冠式や即位式にあたる重要な儀式です。
我々国民からしたら、その後に行われる「祝賀御列の儀」いわゆるパレードの方がイメージが強いでしょうか。
※祝賀パレードは11月10日の午後3時からに延期になりました。
祝賀パレードも同じく「即位の礼」の儀式の1つですね。
即位礼正殿の儀をまとめると
- 国内外の代表を招いて宮中で行われる
- 即位の礼の中心的儀式
- 諸外国で言えば戴冠式にあたる
- パレードの前に行われている
こんな所でしょう。
即位礼正殿の儀はなぜ10月22日?
さてここからが本題です。
即位礼正殿の儀の内容が何となくでも分かった所で、なぜに10月21日の月曜日ではなく、火曜日になったのかを探っていきます。
令和の即位礼正殿の儀の日程は、平成30年4月3日の閣議での口頭了解で確認されています。
式典準備委員会での検討結果を踏まえ,国の儀式等の準備を総合的かつ計画的
に進めるために閣議決定したものですが、肝心の理由は議事録には載っていませんでした。
ちなみに平成の即位礼正殿の儀は、平成2年11月12日(月曜日)に行われています。
バッチリ3連休です。
旧暦などの関連性は?
日程に影響を与えそうな、要員として大安や仏滅でお馴染みの「六曜」が考えられますね。
令和の即位礼正殿の儀である2019年10月22日は友引
平成の即位礼正殿の儀である1990年11月12日は先負
……関係なさそうです。
旧暦をチェックしましょう。
令和の即位礼正殿の儀である2019年10月22日は旧暦9月24日
平成の即位礼正殿の儀である1990年11月12日は旧暦9月25日
……おしい!
旧暦が一日ズレなので、間違いなく月齢も若干のズレですね。
六曜・旧暦・月齢は関係なさそうです。
ちなみに昭和や大正での儀式の日程を調べてみましたが
- 昭和:旧暦9月28日・赤口
- 大正:旧暦10月4日・先勝
やはり旧暦などは関係なさそうです。
他の儀式との関連性
即位の礼以外に重要な儀式との関連で日程が決まった可能性を考慮して調べてみます。
即位礼の後には、かなり重要な大嘗祭と言われる儀式が控えています。
天皇の即位時に一度だけ行われる特別な儀式で、所謂五穀豊穣を願うものになります。
同じように五穀豊穣を祝う儀式として、毎年開催される新嘗祭がありますね。
これの特別バージョンとでも思っていただければいいと思います。
毎年11月23日に行われている新嘗祭ですが、今年は大嘗祭として11月14日の夕方から15日にかけて行われます。
大正以降の大嘗祭の日程が
- 大正:1915年11月14日
- 昭和:1928年11月14日
- 平成:1990年11月22日
と平成以外は全て11月14日に開催されていますね。
本来なら11月の第二の卯の日という決まり事があり、(大正は卯の日ではありませんが)令和の大嘗祭もしっかりと11月の第二の卯の日に執り行われます。
昔は大嘗祭と即位の礼は同時に行われる風習だったのですが、現在では
即位の礼⇒大嘗祭
と言う流れですね。
大嘗祭の日取りは似たり寄ったりと言う事が分かったのですが
それ以上の関連、例えば即位の礼から何日後などの関係は見当たりませんでした。
なので大嘗祭の日取りから逆算して10月22日になったという訳ではなさそうです。
これだけ調べても理由がよく分からない……もしかして「何となく」?
という微妙な空気が漂ってきましたが、こうなったら最後の手段に訴えたいと思います。
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