こんにちは!
2010年に鈴木章氏が受賞してから、長い事日本人からの受賞が見られなかったノーベル化学賞を旭化成の名誉フェローである吉野彰氏が受賞されましたね。
明るいニュースは気持ちがいいものです。
何年も候補者として期待されていた方だけに今回の受賞は、吉野彰氏は勿論、周囲の方も待ち望んだ結果だったでしょう。
そんな吉野彰氏の学生時代がどんな人物だったのか気になったので調べてみました。
吉野彰のプロフィール
生年月日 | 1948年1月30日(71歳) |
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出身地 | 大阪府吹田市 |
出身校(小・中学校) | 千里第二小 / 吹田 第一中学 |
出身高校 / 大学 | 北野高校 / 京都大学工学部 |
趣味 | テニス |
学位 | 大阪大学 博士(工学) |
称号 | 旭化成 名誉フェロー |
主な業績 | リチウムイオン電池の開発 |
御年70を超えても体を動かすことは大事だという考えをお持ちで、毎週テニスに興じられているようです。
そういったメリハリが根気強い研究に繋がったのではないでしょうか。
また「リチウムイオン電池」の開発に尽力されたかたなのですが、リチウムイオン電池の恩恵をモロに受けている携帯電話を最近まで持っておらず
研究・開発したものが「役に立ってるな」と感じた瞬間を尋ねられた時には
私自身は実感しておりません。
と答えるなどチャーミングな一面も持ち合わせております。
吉野彰の小・中学校時代のエピソードは?
ノーベル賞などを受賞されるような方が、どんな学生時代を過ごしたかは気になりますよね。
日本人8人目のノーベル化学賞受賞者である吉野彰氏は大阪府吹田市生まれです。
小中学校は地元の公立学校ですね。
吉野彰氏が通っていた小学校は、出身地である大阪府吹田市立千里第二小学校で、卒業後は同じ学区の吹田第一中学校に進学しています。
千里第二小学校や吹田第一中学校出身の有名人には「日本マクドナルド」や「日本トイザらス」の創業者である藤田田氏がいらっしゃいますね。
吉野彰氏自身は子供時代をごくごく普通の子供だったと評しています。
小・中学校時代のエピソードは、やはり理科(化学好き)に目覚めたというエピソードでしょう。
小学校4年生の時、担任の先生の薦めでイギリスの科学者マイケル・ファラデーが記した「ロウソクの科学」を読み始めたことが切っ掛けで、理科好きに目覚めています。
図書館で何度も読み返すほどハマったそうなので、かなり面白かったのでしょう。
吉野彰の高校・大学時代のエピソード!奥様との出会いは大学の研究会
中学を卒業した吉野彰氏は、大阪府立北野高等学校に進学しています。
北野高校と言えば、偏差値70をゆうに超える超進学校です。
政財界はもとより、学術方面、文化方面と多くの著名人を輩出している高校ですね。
卒業生にはあの漫画家手塚治虫さんもいらっしゃいます。
高校時代にはソフトボールを嗜んでいたそうで、まさに文武両道な方ですね。
大学は京都大学の工学部で、大学時代の専門は「石油化学」とリチウムイオンとは関係ない分野を研究されていました。
更に言えば大学時代は考古学研究会に所属しており、研究・開発とは関係ないところで青春を過ごされていました。
ちなみにその研究会で、奥様である久美子さんと出会っています。
考古学と、最先端の研究と言うと、かなり正反対に感じますが、
物的証拠で仮説を証明する。新しいものを見つければ通説は過去のものとなり、道が開ける。研究開発と同じ
出典:毎日新聞
と今の研究への姿勢に繋がったという見解を示されています。
どんな事でも、経験を力にする術を持ち合わせているからこそ、これだけの偉業を成し遂げたのでしょう。
また同じ京都大学出身で日本人1人目のノーベル化学賞受賞者である福井謙一氏の孫弟子にあたるとの事で、福井謙一氏が提唱したフロンティア電子理論とリチウムイオン電池の間にも浅からぬ関係があったりと、偉人は偉人を引き付けるのだと思いますね。
吉野彰の現在のエピソードは?
我々の生活とは切っても切り離せない、リチウムイオン電池ですが、現在もまだまだ研究の余地があると語っています。
今のモバイル向けから、電気自動車、そして飛行機などにも展開しようという動きも出ていると言います。
また、ここ数年全個体電池などの開発も進んでいる影響で
今までのリチウムイオン電池の常識を覆すような技術も出てくるかもしれない
と楽しそうに語っていました。
これだけ先を見通し、研究開発一本と見られそうな吉野彰氏ですが、実際は研究以外の事についても興味をお持ちです。
特に歴史への造詣は深く
歴史学は単なる記憶の学問ではなく、過去の出来事の流れ、現在に至るまでの流れを読み取ることで未来を見る
と研究開発者にとって歴史学はかなり有用なツールだと語っていました。
この辺は大学時代の考古学研究会の時の薫陶の賜物でしょう。
今回の受賞に至った事を、吉野彰氏の性格でどういった部分が要因として挙げられるかとの問いに
研究者に必要なのは柔軟性と剛直性(執念深さ)
現在研究を進めているものが、本当に未来に必要となるのか?と言う先読み
が必要だと仰っていました。
実際に成し遂げた方の言葉なので、深みがありますね。
ぜひこの言葉が多くの研究者に届いてほしいと願います。
毎週テニスに汗を流したり、今まだ研究を続けていらしたりと流石ノーベル化学賞を取る人は違うな。
と感じてしまうのですが、奥様曰く家の中ではゴロゴロしている事が多いとか。
そう聞くと、我々と変わらない一人の夫で、お父さんなんだな。と言うのが率直な感想です。
まとめ
今回は9年ぶりにノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏の学生時代についてまとめました!
小学校の頃に理科に目覚め、大学時代に考古学を通じた検証方法で根気よく研究を続けた結果、ノーベル化学賞を受賞されています。
70歳を超えた今でも研究だけでなく、テニスに興じたり、歴史番組を見て様々な視点を養ったりと、いまだ成長を続ける素晴らしいお方ですね。
多くの化学好きの子ども達が吉野彰氏に続いてくれることを望みます。